知らなきゃ損?移住支援制度の概要や具体的な支援内容を解説

新しい生活のスタートを切る移住。しかしその一歩を踏み出すには、不安がつきものですよね。そんな時、知っておくべき強い味方が「移住支援制度」。国・政府が定める全国的な取り組みから、地方自治体によって特色の異なるものまで、チャレンジを後押ししてくれる様々な制度が存在します。本記事では、国や地方自治体が提供している具体的な支援内容から要件までをわかりやすくご紹介します。

移住支援制度の概要と用意されている背景とは?

移住支援制度とは

移住支援制度とは、国や地方自治体が提供する支援策のことです。これらの支援策には、金銭的な援助や情報提供、実践的な支援が含まれています。地方への移住を検討している人たちにとって、これらの制度は大きなメリットとなります。具体的には、移住を希望する人々への経済的な支援金、住宅確保のための補助、起業を促すための資金援助など、様々な制度が用意されています。

移住支援制度が用意されている背景

過疎化が進む地方と過密化が問題となっている都市部。このような状況の中で、バランスの良い人口分布を目指すため、日本国内で地方移住が注目されるようになりました。その背景の一つとして、コロナウイルス感染症の流行をきっかけに、リモートワークが普及し、都市部に住む必要性が薄れつつあることが挙げられます。また、自然環境の豊かさ、地域コミュニティの温かさ、住宅費や生活費の削減など、地方生活の魅力を再発見する人々が増えています。しかし、実際に移住を決断するには、様々な不安や障害があります。そのため、その障壁を低減させる手助けをすることが重要だと考えられており、集中する人口問題の解消や地域活性化を図るために移住支援制度が設けられているのです。

 移住支援制度は、国が行なっているものと、地方自治体が行なっているものの大きく2種類がありますが、ここからは国・政府が提供している移住支援制度を解説していきます。

 

国・政府による代表的な移住支援制度

国・政府による移住支援制度は、移住を推進する国家戦略の一環として設定されています。これらの制度を利用することで、移住者は経済的な負担を軽減することができるのです。例えば、移住に際して生じる費用を補助する「移住支援金」や移住先での住宅の購入や建設に関する低利の融資制度「フラット35」などがあります。また、地方での新規事業の立ち上げをサポートする「起業支援金」をはじめ、地方創生を意識した多角的な支援策も用意されています。移住希望者に対する経済的なバックアップはもちろん、成功に導くための情報提供や研修プログラムなども実施されているケースもあります。それぞれ具体的な支援内容や対象者・要件について見ていきましょう。

移住支援金

「移住支援金」は、特定の条件を満たす人々が東京圏外に移住し、起業や就業する際に都道府県や市町村から支給される交付金です。世帯構成によって異なり、単身の場合は最大60万円、世帯の場合は最大100万円(18歳未満の世帯員を帯同する場合)が給付されます。移住支援金の制度は、地方創生を目的とし、東京圏の過密化を解消し、地方への移住を促進することを目指しています。

【対象者】

以下の3つの項目全てに該当する方

  • 移住直前の10年間で通算5年以上かつ直近1年以上、東京23区内に在住または条件不利地域を除く東京圏から東京23区へ通勤していた人 

  • 東京圏以外の道府県または東京圏の条件不利地域への移住者(移住支援事業実施都道府県・市町村に限る)

  • 地域の中小企業等への就業テレワークにより移住前の業務を継続地域で社会的企業などを実施

(参照)移住支援金/内閣官房・内閣府総合サイト

起業支援金

起業支援金は、新たなビジネスの創出や地域経済の活性化に貢献する個人や法人への援助を目的とした制度で、最大200万円(必要な経費の2分の1に相当する額)が給付されます。経済的な支援だけでなく、事業計画書の審査や経営ノウハウの提供などを含む包括的な支援も行われます。また、地域に根ざした事業を立ち上げる際の助成や補助金が提供されることもあり、創業の際のリスク軽減や持続可能な経営基盤の確立に寄与する一面もあります。

【対象者】

〈新たに起業する場合〉以下を全て満たすこと

東京圏以外の道府県または東京圏内の不利地域において社会的事業の起業を行うこと。

国の交付決定日以降、補助事業期間完了日までに、個人開業届または法人の設立を行うこと。

起業地の都道府県内に居住していること、または居住する予定であること

〈事業継承または第二創業する場合〉

・東京圏以外の道府県または東京圏の条件不利地域において、Society5.0関連業種等の付加価値の高い分野で、社会的事業を事業承継または第二創業により実施すること。

国の交付決定日以降、補助事業期間完了日までに、事業承継又は第二創業を行うもの。

本事業を行う都道府県内に居住していること、又は居住する予定であること。

 (参照)起業支援金/内閣官房・内閣府総合サイト

【フラット35】地域連携型・地方移住支援型

地方へ移住するにあたり住宅ローンを考えている方は、「フラット35」の活用を検討してみてもいいでしょう。これは、日本の住宅金融支援機構が提供する全期間固定金利型の住宅ローンです。

特に移住で活用できるものは、「【フラット35】地域連携型」と「【フラット35】地方移住支援型」の2つがあります。

【フラット35】地域連携型

地域連携型は、子育て世帯や地方移住者などに対して、地方公共団体と住宅金融支援機構が連携し、住宅取得に対する地方公共団体による補助金交付などの助成と合わせて、フラット35の借入金利を一定期間引き下げる制度で​​​​す。子育て世帯やUIJターンなどで住宅を取得する場合、当初10年間の金利を年0.25%引き下げることができます。

(参照)【フラット35】地域連携型/住宅金融支援機構

【フラット35】地方移住支援型

地方移住支援型は、移住支援金を受給した移住者を対象に、フラット35の借入金利を一定期間引き下げる制度で​​​​す。移住支援金の交付決定日から5年以内に、取扱金融機関への貸し入れの申込みをする必要がありますが、当初10年間の金利を年0.3%引き下げることができます。

(参照)【フラット35】地方移住支援型/住宅金融支援機構

両方とも住宅取得を検討している対象者に対して、金利の優遇やその他の支援を提供する点で共通しています。しかし、地域連携型は子育て世帯やUIJターンによる地方移住者など幅広い対象者を含んでいる一方で、地方移住支援型は移住支援金を受給した移住者=東京23区内に在住または条件不利地域を除く東京圏から東京23区へ通勤していた人が対象となっているように、対象者が限定されているのが主な違いと言えます。

 これらは住宅ローンの金利負担を軽減できるため、地方で新たな生活を始めるための大きな後押しとなる制度です。地方移住を検討している方は、具体的な要件をしっかりと把握し、自身の状況に適用可能かどうかを確かめてみてください。

マイホーム借り上げ制度

すでにマイホームをお持ちの方に対する支援制度として、「マイホーム借り上げ制度」もあります。これは、一般社団法人移住・住みかえ支援機構(JTI)が運営する制度で、所有者が住まなくなった住宅をJTIが借り上げることで、その住宅を賃貸物件として再活用するものです。

これによって所有者は空き家の管理の手間を省きつつ、一定の賃料収入を得ることができます。また、空き家になることによる固定資産税の増加や、家屋の老朽化による価値の減少というような問題からも解放されます。

 マイホーム借り上げ制度の対象者は、移住を計画している、もしくはすでに移住を果たした所有者です。要件としては、自宅が一定の基準を満たしている必要があり、住宅の立地や状態、耐震基準などが含まれています。また、借り上げを行う企業や自治体によって、さらに具体的な条件が設けられていることもあるため、詳細は公式Webサイトや関連情報を確認してください。

自宅を有効活用すると同時に、移住後の生活を安定させる上でも、マイホーム借り上げ制度の活用は非常に有意義な選択といえるでしょう。

(参照)住まない家を活用する/一般社団法人 移住・住みかえ支援機構

地方自治体による代表的な移住支援制度

ここからは、地方自治体が提供している移住支援制度を紹介していきます。

住宅支援

まずは、住宅支援です。地方自治体は、地域の活性化を目指し、移住者の新生活をスタートする上での経済的負担を軽減する多様な住宅支援を提供しています。

  • 家賃補助や引っ越し支度金:一定期間家賃の一部を補助する制度や、移住時の初期費用として支給される。
  • 新規住宅購入やリフォームの工事費用支援:住宅購入やリフォームにかかる費用の一部を補助する。
  • 市町村住宅関連補助金制度:市町村単位で行われる住宅補助金制度もあり、耐震化や省エネルギー化、バリアフリー化など、住宅改善に関連する様々な支援が含まれる。

 住宅に関する自治体の支援制度の対象者は、移住者や若年層、家族を持つ人々など多岐にわたりますが、一般的な要件としては、移住後の居住期間がある程度定められている場合が多いです。また、家賃補助を受けるためには所得制限が設定されていることもあります。

就職・就農支援

地方での新生活をスタートするためには、就職や就農が重要なステップとなります。多くの自治体では、移住者が地域での仕事を探しやすくしたり、農業に新たに取り組む人々を手厚く支援する制度を設けています。

  • 就職支援:就職先を探す際のアドバイスや求人情報、さらには就職が決定した際の就職祝い金などを提供する。
  • 就農支援:新規就農者に対して、農地の取得や農業技術の習得をサポートするプログラムが豊富に用意されている。異業種から農業への転職を支援するための研修や補助金、農業実習生の受け入れなども行われている地域もある。

これらのサポートは、地方に新たな人材を呼び込むための自治体の戦略的取り組みの一環として実施されています。

子育て支援

子育て世代や、将来の居住者となる子どもの人口を増加させるために、自治体は子育て支援施策を実施しており、特に過疎化が激しい地方自治体はこれらの支援を手厚くしています。

  • 出産祝い金:家計への補助として出産にかかる費用の一部をサポート。
  • 育児・関連の費用補助:託児所の利用料金や育児用品の購入費用の補助。子どもが通う学校での制服や学用品の購入費用の一部を助成するものもある。
  • 子育てサポート:子育てに関わる様々な情報提供や親子で参加できるイベントの開催、コミュニティフォーラムの開催など、育児の悩みを相談できる環境を整えている自治体もある。

子育て支援は、出産や育児を経済面や環境面でサポートする施策であり、将来の日本を担う子どもたちへの投資としても期待されています。

移住準備に関する支援

移住に対する心理的ハードルを下げ、具体的なステップへと踏み出しやすくするため、多くの自治体が移住準備に関する支援制度を用意しています。

  • お試し移住サポート:一定期間、移住先の自治体が提供する住居を使って、実際にその地での生活を体験できる制度。この制度を利用すれば、現地の生活環境や地域コミュニティ、仕事の状況を実際に経験することができ、移住に対する不安を軽減することが可能。
  • 視察の交通費サポート:移住希望者が対象地域を視察する際の経費を一部補助する。

 これらの支援により、移住に興味はあるものの実際に訪れる機会がなかった人も、気軽に移住地を訪れることができるようになるため、移住の決断を後押ししてくれる大きなサポートとなるでしょう。

まとめ:国・地方自治体による移住支援制度を活用することで、新生活の経済的/環境的負担を軽減することが可能!

 本記事では、移住支援制度の概要を説明するとともに、国・地方自治体が提供する代表的な支援内容についてまとめてみました。心機一転して新たな生活を地方で始める上では、経済面や環境面などあらゆる不安がつきまとうかと思います。しかし、それらの不安を解消してくれるような様々な移住支援制度が用意されていますので、ご自身に適用できる制度やサポートがあるか確認し、憧れの移住生活への準備を進めてみてはいかがでしょうか。 

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