住み込みの仕事ってどうなの?メリット・デメリット・注意点を紹介

ホテルの正社員はきついって本当?基本的な仕事内容や向いている人の特徴を紹介

住み込みの仕事は、社員寮や借り上げ社宅、併設住居などに住みながら働くのが一般的です。

しかし、住み込みで働いたことがない人は「実際の暮らしやすさ、働きやすさってどうなの?」と疑問を抱くのではないでしょうか。

この記事では、住み込みの仕事とは、住居の種類、メリット、デメリット、向いている人の特徴、仕事を探すときの注意点について詳しく解説します。

住み込みの仕事に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

そもそも住み込みの仕事とは?

そもそも住み込みの仕事とは?

住み込みの仕事とは、雇用先が指定する社員寮や借り上げ社宅、併設住居などで暮らしながら、特定の職場で働く仕事のことです。

求人で「寮あり」「社宅あり」「住居あり」などの表記がされている場合は住み込みの仕事となっており、住まいを自分自身で探す手間が省けるなどの魅力があります。

仕事によっては家賃無料・一部会社負担の場合があり、出費を抑えたい人に最適といえるでしょう。

具体的には、温泉旅館などのホテルに住み込みながら働くなど、選択肢は豊富です。

ビルの管理人や工場現場のスタッフ、農家として住み込みながら働ける場合もあり、状況に合わせて選べるのが住み込みの仕事の魅力といえるでしょう。

住み込みの仕事の給与形態

住み込みの仕事の給与形態は一概にはいえませんが、以下の3つが一般的です。

  • 時給制
  • 日給制
  • 月給制

時給制は働いた時間に対して給与が支払われる仕組み、日給制は1日ごとに給与が振り込まれる仕組み、月給制は1ヶ月ごとに給与が振り込まれる仕組みとなっています。

ただし、仕事によって給与形態は変わるため、一口にはいえません。

繁忙期に募集される住み込みの仕事はより給与が高く設定されている一方、閑散期に募集されている住み込みの仕事は給与がやや低く設定されている場合があります。

住み込みの仕事は比較的効率よく稼げますが、職種によって給与形態が変わるため、応募する前にどのような報酬の仕組みなのか確認しましょう。

住み込み住居の種類

住み込み住居の種類

住み込みの仕事の主な住居は、社員寮・借り上げ社宅・併設住居の3種類です。

ここでは、住み込み住居の種類について詳しく解説します。

社員寮

社員寮とは、雇用先が保有する物件のなかから指定された部屋に住み込むタイプです。

社員寮はアパートやマンションのような集合住宅が一般的で、同じ職場に勤める人しか入居しないため、セキュリティ面に優れています。

主に独身者向けの独身寮、単身赴任者向けの単身赴任寮、会社が保有する社有社宅の3つがあり、それぞれ入居条件が変わるため注意が必要となるでしょう。

なお、社員寮はプライベートでも職場の人と同じ空間で暮らさなくてはならないため、オンオフをわけたい人にとっては息苦しさを感じるかもしれません。

借り上げ社宅

借り上げ社宅とは、雇用主が賃貸借契約している物件に住み込むタイプです。

借り上げ社宅は会社がオーナーとして賃貸借契約しており、家賃無料もしくは一部会社負担となっているため、コストパフォーマンス面に優れています。

会社によっては複数の借り上げ社宅を用意しており、お気に入りの物件を選べる場合もあるなど、比較的選択肢は自由といえるでしょう。

ただし、会社が物件を保有しているわけではないため、社外の人も入居しています。その点は、一般的なアパートやマンションと同じです。

併設住居

併設住居とは、勤務先に隣接している住居スペースに住み込むタイプです。主に温泉旅館などのホテルで働く場合、併設された住居が入居先となります。

勤務先と隣接されているため、通勤時間がかからず肉体的・精神的な負担を軽減できるのが魅力といえるでしょう。

ただし、すぐ隣が勤務先となるため、何かあった場合はすぐに呼び出されるなど自由が損なわれやすい点には注意が必要かもしれません。

住み込みのメリット

住み込みのメリット

住み込みの仕事には、住居を手間なく確保できる点、生活費を節約できる点、通勤に時間がかからない点などのメリットがあります。

ここでは、住み込みのメリットについて詳しく解説します。

手間をかけずに住居が確保できる

住み込みの仕事は、手間をかけずに住居が確保できます。

本来、新天地で仕事を探す場合、新たな生活拠点を一緒に見つけなくてはならないのですが、住み込みだと住居の確保が不要です。

雇用先がすでに用意してくれているため、あらかじめ決められた社員寮・借り上げ社宅・併設住居に入居するだけです。

引っ越しの手間はかかるものの、自分自身で物件を契約しなくて済む分、手間がかかりません。

仕事を辞めることになっても住み込みの物件から出ていくだけで済むため、何かとフットワークが軽くなります。

生活費の節約ができる

住み込みの仕事は、生活費で相当な比重を占める家賃がかからないため、生活費の節約ができます。

場合によっては、数万円〜十数万円のランニングコストを削減可能です。

また、仕事によっては家賃無料・一部会社負担となっているため、浮いた分の家賃を他の生活費に充てられるでしょう。

電気・ガス・水道のようなライフラインは支払いが必要という場合がありますが、仕事によっては生活インフラもすべて賄ってもらえる可能性があります。

したがって、住み込みの仕事は生活費を抑えたい人に最適です。

通勤に時間がかからない

通勤に時間がかからないのは、住み込みの仕事をする大きなメリットになります。

一般的な会社で働く場合、自宅と職場を往復するのに数十分~1時間程度かかります。しかし、社員寮・借り上げ社宅・併設住居の場合は、徒歩数分で通える場所にあるのが一般的です。

通勤に時間がかからないのはもちろん、肉体的・精神的な負担も軽減できるため、毎日の通勤が負担となっている人には住み込みの仕事が適しているといえます。

家具家電が備え付けられている場合がある

住み込みの仕事は、家具家電が備え付けられている場合があります。

通常、新たな物件に住む場合は家具家電を揃えなくてはなりません。数千円~数万円する家具家電をすべて揃えるとなると数十万円以上の予算が必要となるでしょう。

しかし、あらかじめ家具家電が備え付けられている場合は、自力で用意する必要がありません。

住み込みの仕事によっては生活に必要なものすべてが揃っている場合があるため、応募の際に家具家電の状況を一度確認しておくのが望ましいです。

職種によっては高収入が目指せる

住み込みの仕事は、職種によっては高収入が目指せます。

温泉旅館などのホテル、ビルの管理人、工場現場のスタッフなど多種多様な求人がある住み込みの仕事ですが、職種によっては高収入が可能です。

住み込みで働く分、余計な出費を抑えられるため、貯金を作りたい人にも適しているでしょう。

シーズンによって忙しい時期に突入するリゾート地などでは、高収入の求人が出ている場合もあるため、定期的に求人情報をご確認ください。

住み込みのデメリット

住み込みのデメリット

住み込みの仕事は、住む場所が選べない点、プライベートが少ない点、人間関係がストレスになる可能性がある点などがデメリットです。

ここでは、住み込みのデメリットについて詳しく解説します。

住む場所が選べない

住み込みの仕事は、雇用先が用意した物件に住むことが条件となるため、基本的に住む場所が選べません。

そのため、自由に物件を見つけたい人には向いていないといえます。

新生活を始めるときは新たな生活拠点を見つけるのも楽しみの一つですが、社員寮・借り上げ社宅・併設住居だとすでに物件は決まっています。

探す手間がないのは魅力的ですが、自由に見つけられない分、思い通りの物件になかなか出会えない点には注意が必要です。

プライベートが少ない

同僚と同じ住居で暮らす住み込みの仕事の場合、プライベートの時間が少なくなります。

多くの時間を職場の人と過ごすため、プライベートを重視する人はどのような居住空間で過ごすことになるのか、確認しておくことが大事です。

人間関係がストレスになる可能性がある

住み込みの仕事は、人間関係がストレスになる可能性があります。

一緒に働く同僚と職場・住居が同じとなるため、プライベートでのコミュニケーションをなるべく避けたい人には向いていません。

好きな人と出会える可能性はありますが、逆に嫌いな人とも常に一緒に働かなくてはならないため、人間関係にストレスを感じやすい人は注意が必要です。

門限が設けられている場合がある

社員寮によっては、門限が設けられている場合があります。

職場によってルールはまちまちですが、例えば20時が門限と決められていることがあります。

当然、門限は守らなくてはならないため、長時間の外出はできません。

日中に短時間外出するだけなら問題がなくても、夜間の外出が制限される場合があるため、事前に確認が必要です。

仕事を辞めると家もなくなる

仕事を辞めた場合、当然社員寮や社宅を利用できなくなります。

居住する物件は社員寮・借り上げ社宅・併設住居など、会社が保有もしくは契約している物件であるため、辞めたら即退去が基本です。

次の仕事や部屋を見つけずに辞めてしまうと、働く場所と住む場所を一気に失うため、慎重な判断が必要となるでしょう。

住み込みが向いている人の特徴

住み込みが向いている人の特徴

住み込みが向いている人は、体力に自信がある人、目標がある人、人付き合いに苦手意識がない人などさまざまです。

ここでは、住み込みが向いている人の特徴について詳しく解説します。

体力に自信がある

住み込みの仕事は、工場勤務、建設現場、農業、ホテルスタッフなど、体を動かす仕事が多いため、体力に自信がある人に向いています。

また、職場と自宅の距離が近い分、遠くに行って気分をリフレッシュするのも簡単ではありません。

仕事によっては、契約期間中に長時間労働が続くケースもあるため、体力に自信のある人に向いているといえるでしょう。

目標がある

住み込みの仕事は、個人的な目標がある人や、キャリアアップの目標がある人に向いています。

例えば、貯金を100万円貯める、スキルを身につける、キャリアアップするなど、住み込みで働く明確な理由がある人に最適です。

目標がないまま住み込みの仕事を始めると、ダラダラと続けて年齢を重ねてしまい、人生の方向性を見失ってしまう可能性が否めません。

そのため、なぜ住み込みで働くのかを一度真剣に考えるのが良いでしょう。

人付き合いに苦手意識がない

住み込みの仕事は、人付き合いに苦手意識がない人に向いています。

住み込みの仕事の性質上、誰とも関わらずに働くのはほぼ不可能です。

むしろ、職場でも自宅でも同僚と関わるため、人間関係に抵抗のある人には向いていないかもしれません。

住み込みの仕事を探すときの注意点

住み込みの仕事を探すときの注意点

住み込みの仕事を探すときは、個室かどうか確認する、住居内の設備を確認する、費用負担を確認するなどいくつか注意が必要です。

ここでは、住み込みの仕事を探すときの注意点について詳しく解説します。

個室かどうか確認する

住み込みの仕事を探すときは、個室かどうかを確認しましょう。

社員寮・借り上げ社宅・併設住居によっては、同僚とシェアが基本となる可能性があります。

一般的には1人に対して1部屋が基本ですが、生活空間が同じタイプの仕事もあるため注意が必要です。

住居内の設備を確認する

住み込みの仕事を探すときは、住居内の設備を確認しましょう。

エアコン付きかどうか、キッチン付きかどうか、お風呂・シャワー付きかどうかなど、生活に必要な設備が揃っているかをご確認ください。

部屋によってはトイレが共同だったり、浴室が共同だったりします。同僚と一緒に使用することに抵抗がない場合は構いませんが、気になる人は要チェックです。

費用負担を確認する

住み込みの仕事をするときは、自分で負担しなければならない費用を事前に確認しましょう。

なかでも、家賃の負担がどれくらいなのかは事前に確認しておくことを推奨します。会社が家賃を全額負担してくれるのか、それとも自分自身で負担するのかは事前に確認が必要です。

その他、電気・ガス・水道など生活に必要なインフラの料金はどのように扱うのかなど、お金に関することは事前に調べておくべきです。

まとめ

住み込みの仕事は「どうなの」と気になる人がいるかと思いますが、メリット・デメリットの両方があるため、まずは自分自身に合っているかどうかを見極めることが重要です。

社員寮・借り上げ社宅・併設住居、どれも職場との距離が近い分、プライベートを重視する人には向いていないかもしれません。しかし、遠くにいけないわけではなく、休日には休暇も取得できます。

働き方は職場によって変わるため、住み込みの仕事に興味がある人はまず求人を見比べてみてはいかがでしょうか。

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