【外国人向け】ホテル・旅館の書類選考を突破する!職務経歴書の書き方とポイントとは?

日本のホテルや旅館で働くことを目指している外国人の皆さんの中には、企業への応募に向けた書類作成に悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。中でも、日本での就職活動において、職務経歴書は非常に重要な書類です。本記事では、外国人が日本の宿泊業で働くための職務経歴書の書き方とそのポイントについて詳しく解説します。

 

日本の職務経歴書の特徴

職務経歴書とは、応募先の企業に自身の職務経験やスキル、能力をアピールするための書類です。携わった業務や実績、体得した知識やスキルなどを詳細に記載します。履歴書と異なりフォーマットはありませんが、編年体形式や逆編年体形式、キャリア形式などで記載するのが一般的です。日本の雇用主は、応募者の経歴だけでなく、人柄や仕事に対する姿勢も重視します。そのため、職務経歴書は単なる経歴の羅列ではなく、自己アピールの場としても活用することが重要です。

 

職務経歴書の基本構成

日本の一般的な職務経歴書の構成は以下の通りです。

  1. 個人情報
  2. 職務要約(キャリアサマリー)
  3. 職務経歴・学歴
  4. 自己PR
  5. 活かせる経験・知識
  6. 資格・スキル

それでは、各セクションの書き方とポイントを詳しく見ていきましょう。

 

各セクションの書き方とポイント

①個人情報

まず、下記の情報を記入します。

氏名(フリガナ付き)
生年月日
現住所
連絡先(電話番号、メールアドレス等)
国籍
在留資格(ビザの種類と期限) 

〈ポイント〉

  • 氏名は、パスポートに記載されている通りに書きましょう。
  • 日本語の氏名表記がある場合は、それも併記するとよいでしょう。
  • 在留資格は正確に記入し、就労可能であることを明確にしてください。

〈例〉

 

②職務要約(キャリアサマリー)

次は、職務要約です。これは、企業の採用担当者に対して、ご自身の経歴と能力を短時間で理解してもらうため、キャリアの概要を簡潔にまとめたものです。主に、下記を200250文字程度でまとめましょう。

これまでの職務経験の概要
主な専門分野のスキル
最も重要な実績や成果
応募ポジションに関連する経験や能力 

〈ポイント〉

  • 簡潔で明確な文章を心がけます。
  • 応募する職位に関連する情報を優先して記載します。
  • 自己PRではなく、客観的な事実を述べるようにします。

 〈例〉

 

 

③職務経歴・学歴

職務経歴は、最新の職歴から順に記載します。各職歴には以下の情報を含めます。

勤務期間
会社名
職位
主な職務内容
実績や成果

また、日本語学校での学歴がある場合や留学経験がある場合は、必ず記載しましょう。 

〈ポイント〉

  • 具体的な数字や成果を含めることで、あなたの貢献度をアピールできます。
  • ホテル業界特有の用語や技能を適切に使用しましょう。
  • 日本国外での経験も、関連性があれば積極的に記載してください。

〈例〉

 

④自己PR

自己PRは、自分の強みや特徴を簡潔にアピールする重要なセクションです。以下の点を意識して作成しましょう。

宿泊業(ホテル・旅館)での経験やスキルを強調する
具体的なエピソードを交えて説得力を持たせる
多言語対応能力や異文化理解のエピソードを入れる 

〈ポイント〉

  • 簡潔で読みやすい文章を心がけましょう。
  • 自己PRは通常200300字程度に収めます。
  • 具体的な実績や数字を含めることで説得力が増します。

〈例〉

 

 

⑤活かせる経験・知識

職務経歴の中で、自身が培った具体的な知識や経験をアピールすることも重要です。主に以下の内容をまとめます。

応募ポジションに関連する経験や知識
言語能力(日本語、英語、その他の言語)
業界知識 

〈ポイント〉

  • 箇条書きで簡潔に記載します。
  • 具体的で測定可能な実績や数字を含めると効果的です。
  • 応募する職位の要件に合わせてカスタマイズしましょう。

〈例〉

 

 ⑥資格・スキル

宿泊業(ホテル・旅館)で役立つ資格やスキルを記載します。以下は一例です。

日本語能力(JLPT等の資格)
英語力(TOEIC等のスコア)
その他の言語スキル
宿泊業(ホテル・旅館)関連の資格(例:ホテルビジネス実務検定)
パソコンスキル(例:Microsoft Office, ホテル予約システム) 

〈ポイント〉

  • 資格は取得年月と共に記載しましょう。
  • 日本語能力は特に重要です。正確なレベルを記載してください。

〈例〉

 

職務経歴書を作成する際の注意点

外国人が職務経歴書を作成する際には、下記の点に注意しましょう。

正しい日本語を使う

日本語で作成する場合は、文法や敬語の使用に十分注意しましょう。可能であれば、日本語ネイティブのチェックを受けることをおすすめします。

形式と体裁に注意する

日本の一般的な職務経歴書のフォーマットに従いましょう。A4用紙を使用し、12ページに収めるのが一般的です。

誠実さと正確さを意識する

全ての情報は正確に記載してください。経歴や資格の虚偽記載は絶対に避けましょう。

カスタマイズする

応募する会社や職位に合わせて、職務経歴書の内容をカスタマイズしましょう。特に自己PRや活かせる経験・知識は、応募するポジションに関連する内容にすることが重要です。

 

 宿泊業(ホテル・旅館)特有のポイント

ホテルや旅館での書類選考を突破するには、宿泊業特有のニーズに合致した、魅力的な職務経歴書を作成することが重要です。以下を意識して、職務経歴書の内容をまとめましょう。

ホスピタリティ精神をアピールする

宿泊業において、ホスピタリティ精神は欠かせません。顧客サービスへの情熱やホスピタリティ精神を示す経験やエピソードを含めましょう。例えば、「お客様の記念日に合わせた特別サービスの提案と実施」など、具体的な接客エピソードを通じて、顧客満足度向上への取り組みを行なった経験を示すと良いでしょう。

多言語対応能力をアピールする

多言語対応能力は、国際的なホテルでは特に重要です。日本語能力試験(JLPT)のレベルやTOEICスコアなど、客観的な指標を用いて言語能力を示すとともに、実際に外国人観光客に対応した具体的なエピソードを交えて記述することで、実践的な語学力をアピールできます。

異文化理解と適応力をアピールする

ホテル・旅館では、多様な文化・バックグランドを持つお客様が訪れるため、異文化理解や適応力も重要視されます。海外からのお客様への対応経験があれば、それをエピソードにすると良いでしょう。また、海外研修や留学経験があれば、グローバルな環境での適応力のアピールにもつながります。

 

まとめ:職務経歴書は、応募する会社やポジションに合わせてカスタマイズし、ご自身の経験や強みをアピールしましょう!

本記事では、外国人が日本の宿泊業で働くための職務経歴書の書き方とそのポイントについて整理しました。職務経歴書は、あなたの経歴と能力を効果的にアピールする重要なツールです。日本のホテルや旅館で働くことを目指す外国人の方々にとって、文化的な違いや言語の壁は確かに存在します。しかし、それらを乗り越え、むしろご自身のユニークなバックグラウンドや経験を強みとして活かすことで、魅力的な候補者となることができるでしょう。
また、職務経歴書は一度作成して終わりではありません。新しい経験や資格を得るたびに更新し、また応募する職位や会社に合わせてカスタマイズすることが重要です。自信を持って自分自身をアピールし、日本の宿泊業(ホテル・旅館)でのキャリアを築いていってくださいね。

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