外国人労働者に必要な「特定技能」とは?基礎知識や取得方法をわかりやすく解説!

外国人スタッフ

日本で働くことを目指す外国人労働者にとって重要な在留資格の一つに「特定技能」があります。これは、日本の人手不足を補うために設立されたもので、特定の産業分野において外国人労働者が就労できる制度です。本記事では、特定技能の概要や従来の就労ビザとの違い、取得までのステップについてわかりやすく解説します。

 

特定技能ビザとは?概要や種類、分野を解説

特定技能ビザは、日本が人手不足に直面する特定の産業分野において、一定の専門性や技能を持つ外国人労働者を受け入れるために設けられた在留資格です。20194月に導入されたこのビザ制度は、特定技能1号と特定技能2号の2種類に分かれています。

特定産業分野とは?

特定産業分野は、日本において特に労働力不足が深刻な産業分野を指します。これらの分野では、特定技能ビザを取得した外国人労働者を受け入れることで、労働力の補充を図ります。特定産業分野には、20246月現在下記があります。

  1. 介護業
  2. ビルクリーニング業
  3. 素形材産業・産業機械製造業・電気電子情報関連産業
  4. 建設業
  5. 造船・舶用工業
  6. 自動車整備業
  7. 航空業
  8. 宿泊業
  9. 農業
  10. 漁業
  11. 飲食料品製造業
  12. 外食業

特定技能1号と2号の違いとは?

特定技能1号は、特定の産業分野で相当程度の知識や経験を必要とする技能を持つ外国人が、日本で就労することを認めるものです。1号で認められる主な産業分野には、介護、建設、農業、外食、宿泊などが含まれます。在留期間は最長5年で、家族の帯同は基本的に認められていません。取得のためには、該当する産業分野の特定技能1号評価試験および日本語能力試験に合格する必要があります。

特定技能2号は、特定技能1号よりも高度な技術が求められ、長年の実務経験等により身につけた熟練した技能を持つ外国人労働者のための在留資格です。これまで特定技能2号の対象業種は建設業と造船・船舶用工業の2分野に限られていましたが、20238月以降、ビルクリーニング業、素形材・産業機械・電子情報関連製造業、自動車整備業、航空業、宿泊業、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業の9分野と、造船・舶用工業のうち溶接区分以外の業務区分全てが新たに対象となりました。

在留期間は更新可能で、家族の帯同も認められています。取得条件には、18歳以上であること、健康状態が良好であること、従事しようとする業務に必要な熟練した技能を有していることが求められます。

特定技能1号と2号の違い

特定技能ビザと就労ビザの違い

経済のグローバル化が進む中で、外国人労働者の日本への受け入れはますますその重要性を増しています。そうした状況の中、特定技能ビザは、従来の就労ビザとはいくつかの点で大きな違いがあります。特定技能ビザは、2019年に導入された比較的新しい制度であり、特定の産業分野での日本の人手不足を解消することを目的としています。一方、就労ビザは、専門職をはじめとする多岐にわたる職種での高度なスキルや知識を持った外国人のために設けられています。

特定技能ビザと就労ビザの違い

〈主な違い〉

  • 対象分野:特定技能ビザは、介護、ビルクリーニング、外食業、宿泊業などの人手不足が深刻な12分野に限定されています。一方、就労ビザ(技術・人文知識・国際業務など)は、より広範な分野での就労が認められています。
  • 在留期間:特定技能1号の在留期間は最長5年で、家族の帯同は認められませんが、特定技能2号は在留期間に制限がなく、家族の帯同も可能です。一方、就労ビザの在留期間は職種や契約条件により異なりますが、一般的には1年から3年です。
  • 求められる技能レベル:特定技能ビザは、即戦力として働ける技能を持つ外国人を対象としており、特定技能1号は「相当程度の知識又は経験」、特定技能2号は「熟練した技能」を持つことが求められます。就労ビザは、高度な専門知識や技術を必要とする職種が対象となります。
  • 柔軟性:特定技能ビザは業務内容に一定の柔軟性があり、特定の産業分野で多様な業務に従事することができます。就労ビザは職種が厳密に定められており、特定の職務範囲内での活動が求められます。

これらのビザの違いを理解することは、日本でのキャリア構築やビザ申請を考える上で非常に重要なポイントになります。外国人労働者が日本での就職を考える際には、どのビザが自分の状況に最も適しているかを検討しておきましょう。

特定技能ビザを取得するまでのステップ

特定技能ビザの取得は、複数のステップを踏む必要があり、手続きは複雑であることが多いです。しかし、正しい知識と準備によってスムーズな取得が可能になります。ここでは、外国人が特定技能ビザを取得するための具体的な方法を、鍵となるポイントを押さえながら説明していきます。

  1. 技能試験および日本語能力試験に合格する

特定技能ビザを取得するためには、対象分野の技能試験および日本語能力試験(日本語能力試験N4以上または日本語基礎テスト)に合格する必要があります。

○技能試験について
技能試験は、実際の職場で求められる技術や知識を問うものであり、内容は業種ごとに異なります。合格するためのコツとしては、職種特有の技術的な知識や実務で使用する用語をしっかりと理解しておくことが挙げられます。また、試験では実技の審査もあるので、実際の作業を手際よく行えるようにトレーニングしておくことも大切です。

○日本語能力試験について
日本語を勉強し始めたばかりの方は、N4レベルの達成に向けて学習計画を立て、コツコツと勉強を進めましょう。日本の文化や生活習慣についても学び、よりスムーズに日本社会に適応するための準備をしておくことも重要です。

  1. 受け入れ企業とのマッチング

技能試験および日本語能力試験合格後、特定技能外国人を受け入れる企業を見つけ、マッチングを行います。業務内容や労働形態、報酬などの条件を確認し、自分らしく働ける企業を選択しましょう。

  1. 雇用契約の締結

合格後、受け入れ企業と雇用契約を結びます。企業は特定技能外国人支援計画を策定し、提出します。

  1. 在留資格認定証明書の申請

企業が出入国在留管理庁に対して在留資格認定証明書の申請を行います。この際、必要書類を準備して提出します。 

  1. ビザ申請

在留資格認定証明書を受け取ったら、申請者は本国にある日本大使館または領事館でビザの申請を行います。必要な書類(パスポート、申請書、写真など)を揃えて提出します。

  1. 日本への入国

ビザが発給されたら、日本に入国し、在留カードを取得します。入国後も、企業は特定技能外国人をサポートするための支援活動を行います。

特定技能ビザの取得を目指す方はこれらのステップをしっかりと理解し、計画的に準備を進めましょう。

 

まとめ:従事する業務や目的に応じて、特定技能ビザを取得することが重要!

本記事では、特定技能ビザの概要や種類、取得方法などをまとめました。特定技能ビザには、1号と2号の2種類がありますが、それぞれ条件や得られる利点に違いがあるため、自身が目指す職種やキャリアプランに合わせて最適な選択をすることが重要です。そのためにも、特定技能ビザに関する正確な知識を持ち、自分に適したビザの取得に向けて着実な一歩を踏み出しましょう。

 

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