旅館・ホテルで働きたいあなたへ!押さえておくべき宿泊業の基礎知識とは?

丁寧に接客する男性スタッフ

インバウンド(訪日外国人旅行者)需要の高まりを背景に、観光業の要である宿泊業で働くことに興味を持っている方も多いのではないでしょうか。本記事では、宿泊業のビジネスモデルや市場規模、代表的な形態であるホテルや旅館の違いまで、宿泊業で働く上で押さえておくべき基礎知識を、わかりやすく解説します。これを読めば、「宿泊業入門」として必要な基本情報が手に入り、自信を持って就職・転職活動に臨むことができるでしょう。

 

宿泊業(ホテル・旅館)のビジネスモデル・収益構造

宿泊業界はその範囲が広く、定義も多様です。一般的には、宿泊を主なサービスとするホテルや旅館のほか、キャンプ場や民宿、ペンションなども宿泊業に含まれます。また近年では、Airbnbや民泊といった、個人が所有する住居の一部を宿泊施設として提供する形態も増えています。これらの事業は、お客様のニーズに応じた多様な形態でサービスを展開し、それぞれ独自の特色を持って市場に参入しているのです。

ビジネスモデル

宿泊業の仕組みとしては、自社サイトから直接消費者に提供される「直接販売」と、旅行会社・旅行代理店や旅行予約サイトを介する「委託販売」の2種類があります。近年はスマートフォンの普及により、インターネット経由での販売が主流となっています。

宿泊業のビジネスモデル 

収益構造

宿泊業の収益構造は、ホテル・旅館によって異なりますが、大きく宿泊部門、料飲部門、宴会部門の3つで構成されるのが一般的です。

  • 宿泊部門:客室の販売から得られる宿泊料。宿泊業の収益で最も大きな割合を占めます。
  • 料飲部門:ホテル・旅館内のレストランやバー、料亭などからの収入。食事やドリンクの提供を通じて利益を得ます。
  • 宴会部門:ホテル・旅館内で開催されるイベントや宴会、結婚式、パーティーなどからの収入。

 

消費者に限らず、昨今では大きな収益源となり得るMICE*イベントの誘致・開催に注力する宿泊施設も増えています。

*) Meeting(会議、研修、セミナー)、Incentive Travel(企業などによる報酬・研修旅行)、Convention(国際機関・団体などが行う国際会議・学会)、Exhibition/Event(展示会・見本市、イベント)の頭文字。

 

宿泊業(ホテル・旅館)の市場規模

旅館・ホテル業界は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により落ち込んでいたものの、2023年には国内の旅行客やインバウンドの増加により、旅行需要が大きく回復し始めたと報告されています。日本政府観光局(JNTO)によると、20239月の訪日客数は2184,300人となり、19年同月比で96.1%に達するなど、コロナ禍前の水準まで回復しているようです。また、帝国データバンクの調査では、2023年度の旅館・ホテル市場は4.9兆円の予想がされており、2018年に記録していた過去最高の5.2兆円に到達する可能性も指摘されていました。

ホテル・旅館業界の市場推移

(出典)「旅館・ホテル業界」 動向調査(2023年度見通し) / 帝国データバンク

一方で、宿泊施設では深刻な人で不足が大きな問題となっており、宿泊予約や客室稼働率に制限を設けるなどの影響を及ぼしているとされています。宿泊業界は回復傾向にあり、特にインバウンドの増加による市場の拡大が期待されていますが、人材確保が今後の旅館・ホテル業界の成長を左右すると言えるでしょう。

 

ホテル・旅館の違い

宿泊施設には様々な形態がありますが、代表的な二つが「ホテル」と「旅館」です。これから宿泊業で働こうとしている方にとって、この二つの施設形態の違いを理解することは大切です。ホテルと旅館におけるサービス内容や特徴をしっかりつかんでおきましょう。

ホテルの特徴

ホテルは宿泊施設の中でも、施設の大きさやサービス、機能性において多様性が見られる場です。たとえば、ビジネスユースに特化したビジネスホテルは機能性を重視しており、インターネット環境やデスクスペースなどビジネスシーンに必要な設備が整えられています。一方、リゾートホテルでは、景観やリラクゼーションを大切にしており、スパやオーシャンビューなど、レジャー重視のサービスが充実している傾向があります。また、高級ホテルでは、お客様に至高の体験を提供すべく、細やかな接客や高いホスピタリティが求められることも特徴でしょう。

旅館の特徴

旅館は、日本固有の宿泊施設として、歴史や文化を感じられる環境であることが最大の魅力です。畳の部屋や布団で寝る和室や、お風呂が共同の大浴場となっている場合が多く、家庭的な雰囲気が心地よさを提供しています。多くの旅館では、地元の食材を使った会席料理を提供し、食事を通じてその地域の文化を味わうことができます。また、おもてなしの心を大切にした接客サービスも、旅館ならではの特色。高級旅館では、個別の露天風呂や特別な食事メニューが用意されることもあり、それぞれの旅館が独自の魅力を持ち合わせているのが特徴です。

 

まとめ:宿泊業(ホテル・旅館)の基礎知識を身に付け、就職・転職活動の準備に備えましょう

 本記事では、宿泊業の基礎知識として、ビジネスモデル・収益構造や市場規模、ホテルと旅館の違いについてまとめました。宿泊業は、単に客室を提供するだけでなく、お客様のニーズに応える多様なサービスを展開している業界です。業界の市場動向や各宿泊施設の特徴・強みを理解することは、自分のキャリアプランを考える上でも有益となるでしょう。就職・転職活動を進める上でも、これらの情報を収集し、ご自身の価値観やライフスタイルに合った理想の働き方を実現できるといいですね。

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